2024年01月

七宝焼きの作り方について!必要な道具や自宅で作る方法も詳しく解説

七宝焼きの作り方について!必要な道具や自宅で作る方法も詳しく解説

「おうち時間」という言葉が使われるようになってから、自分で作品を制作する方が増えてきました。実は、日本の伝統文化である七宝焼きも、自宅で作成可能ということをご存知でしたか。

今回は、七宝焼きを自分で作る方法について解説していきます。必要な道具についても説明しているため、ぜひ参考にしてみてください。

七宝焼きの作り方

七宝焼きは、「金属の表面に、ガラス質の釉薬を盛り、焼き上げたもの」と言えます。そのため、金属・釉薬を用意し、焼き上げることができれば、自宅でも作成することが可能です。ガラスや金属の溶着や発色についても学べるため、小中学生の自由研究や学びの場としても最適です。

2.七宝焼き作りに必要な道具

ここでは、七宝焼きを自宅で作成するにあたって、必要な道具について簡単にご説明していきます。七宝焼きの作成の際に必要な道具は以下の通りです。

  • 銅板
  • 釉薬(ゆうやく、うわぐすり)
  • 電気炉

これらについて簡単にご説明していきます。

銅板

銅板は、七宝焼きの土台となる金属です。市販で購入することができます。銅以外にもさまざまな種類のものがありますが、銅板がもっともお求めやすい価格で購入できるため、おすすめです。

釉薬

釉薬は、銅板の上に塗るガラス質の膜になります。色や透明度を選ぶことができるため、自分が作りたい作品をイメージしながら選ぶようにしましょう。土台の金属によって適した釉薬があるため、購入の際は注意が必要です。

電気炉

電気炉は、銅板と釉薬を高温で焼き上げるために必要な機材です。費用は、コンパクトなボディでもっともリーズナブルなものだと6万円前後かかります。電子レンジやオーブントースターでの作成も可能ですが、適した機材を使用する方がリスクも少ないです。今後も七宝焼きを続けていく予定の方や本格的に取り組みたい方は電気炉の購入をおすすめします。

公民館や文化センターなどで、電気炉を使用できる場合もありますので、最寄りの施設に確認してみるのも良いでしょう。

その他、軍手やへら、やすりなど、盛り付けや焼き上げる際に使う道具などがあります。すでにお持ちの場合もあるため、必要に応じて購入しましょう。

七宝焼きの自宅での作り方

ここからは、自分で七宝焼きを作成するための方法を、具体的に解説していきたいと思います。

釉薬を盛り付ける準備

はじめに、アルコールを使って銅板を拭きあげ、釉薬をのせやすいように真ん中がくぼむように曲げていきます。焼き上げた際に形が変わらないよう、事前に裏面をガラスで裏引きしておきましょう。曲げてあるものや裏引き済みのものも市販品で販売しているため、事前準備が億劫な方は市販品で購入しても大丈夫です。

釉薬の盛り付け

次に、銅板に釉薬を盛り付けていきます。竹ベラなどを使い、銅板のフチまで盛ります。この際、違う色の釉薬を使用し、絵を描くことも可能です。ガラスビーズを使用し、アクセントを追加することもできます。自分のイメージするデザインを作り上げていきましょう。

電気炉で焼き上げる

盛り付けが完了したら、電気炉で焼き上げます。800度でおよそ2分間焼きましょう。釉薬の種類によって焼き色が変わるため、さまざまな種類のものを試して、自分の好みの釉薬を見つけるのも楽しみの一つです。

焼き上がったあとは銅板を取り出し、冷まします。ガラスは見た目による温度の変化がわかりづらいため、余裕を持って冷ますと火傷の危険性が減ります。

仕上げ

十分に冷ましたあとは、仕上げを行います。銅板からはみ出た釉薬を、やすりを使って削りましょう。この仕上げが終わると、七宝焼きの完成です。

以上が七宝焼きの自宅での作り方になります。

七宝焼き作りの魅力

七宝焼きは手軽に始められる趣味です。特にアクセサリー作りは市販のものと比べても、自分で作ったものは愛着もわき、思い出を形に残せるため、おすすめの趣味と言えるでしょう。

「伝統工芸品」と聞くと、気軽に楽しめない雰囲気や古くさいイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、七宝焼きは、始めるハードルも低く、自分自身でデザインを決めることもできます。現在、さまざまな伝統工芸品の職人や工房で、後継者不足が問題となっています。気軽に楽しめる七宝焼きを通して、日本が誇る「伝統工芸品」に興味を持っていただけますと幸いです。

まとめ

まとめ

今回説明したとおり、七宝焼きの作り方はシンプルです。銅板に釉薬を盛り付け、焼き上げることで完成します。しかし、シンプルだからこそ、職人や地域によってさまざまな技法があります。自分で七宝焼きを焼くときには、さまざまな焼き方や職人の技なども参考にして焼いてみると面白いものでしょう。

私たち「畠山七宝製作所」では、今回紹介した七宝焼きとは少し違う「東京七宝」を作成しております。職人の技術や経験に裏打ちされた作品を一部、サイトで販売しております。七宝焼きの魅力に気付いた方は、ぜひ、ご覧ください。