2023年07月

アクセサリーが欲しい!七宝焼きとレジンはいったい何が違う?

アクセサリーが欲しい!七宝焼きとレジンはいったい何が違う?

七宝焼きアクセサリーは、陶器のような美しい光沢と鮮やかな色合いが魅力です。しかし、伝統工芸品ゆえにお値段もややお高めです。一方、レジンアクセサリーは、ガラスのような透明感と美しい色使いのアクセサリーを気軽に手作りできることから人気があります。こちらは比較的安価に手にすることが可能です。

七宝焼きとレジンとはいったい何が違うのでしょうか。それぞれの特徴と魅力をお伝えいたします。

七宝焼きの特徴

七宝焼きは、金・銀・銅などの金属の下地にガラス質の釉薬(ゆうやく、うわぐすり)を乗せ、750~950℃の高温で焼き付けて装飾する工芸品のことです。何と言っても、陶器のような重厚感と鮮やかな色彩を表現できるのが七宝焼きの魅力です。

七宝焼きの特徴は、素材にガラス質の釉薬を用いているため、その美しい色や模様はたとえ日にあたっても色褪せることがありません。作品が出来たときの色彩が、永遠と言って良いほど輝きを保ち続けます。七宝焼の起源とも言われている、ツタンカーメンのお面が現代まで輝きを失わずに残っていることが、何よりの証拠でしょう。

美しさを保ち続けたまま、親から子へ、さらにその子へと代々引き継がれる家宝にもなります。七宝焼きで豪華な表札を作り、玄関先にかざしている方もいらっしゃいます。日に当たっても色褪せない七宝焼きの特徴を最大限活かした活用方法ですね。

七宝焼きのもうひとつの特徴は、硬度が有るため、傷がつきにくく高温に強いことがあげられます。その反面、硬いために衝撃に弱いという弱点もあります。衝撃によって、ヒビが入ったり剥がれてしまったりすることがあるのです。

七宝焼きの歴史

七宝焼きの歴史は古く、日本に伝わってきたのは古墳時代と言われています。江戸時代以降、技術も飛躍的に発展し、とりわけ、京都・尾張(愛知)・東京で盛んに製作されました。この当時、七宝焼きは刀のつばやサヤに用いられます。また、神社仏閣の釘かくし、ふすまの取っ手にも七宝焼きが用いられました。

近代の七宝焼き

明治時代になると、七宝焼きが欧米で高い評価を受けていたことから、政府主導で職人を支援すると同時に万国博覧会などを通じて七宝焼きを欧米へ輸出します。これが、ジャポニスムブームの一躍を担うことになりました。七宝焼きの美しい壺や置物等が高値で取引され、現在でも海外の美術館に所蔵されています。

昭和になると、会社の社章バッチや学校の校章が七宝焼きで作られるようになります。しかし、合成樹脂製品の普及により、七宝焼きのバッジやメダルが見られなくなりました。

現在では、七宝焼きに携わる職人も減ってしまいましたが、七宝焼きの永遠に色褪せない美しいアクセサリーは今でも人気です。

レジンアクセサリーの特徴

レジンアクセサリーは、一昔前までは樹脂アクセサリーと言われていたとおり、その素材は合成樹脂です。
レジンアクセサリーに用いられる樹脂には、次の3つの種類があります。

  • 2種類の液を混ぜて硬化させるエポキシレジン
  • 紫外線(UV)をあてることで固めるUVレジン
  • LEDライトをあてて固めるLEDレジン

とくに、UVレジンは100円均一ショップでも手に入ることから、誰でも手軽にハンドメイドアクセサリーを作ることが可能で、レジンアクセサリー人気の火付け役となりました。

エポキシレジンの取り扱いは注意

一方で、エポキシレジンの取り扱いは難しく、注意が必要です。エポキシレジン液は、毒性が高いため、絶対に直接手で触れてはいけません。また、揮発したエポキシレジンを吸い込まないようにしましょう。エポキシレジン専用のマスクをしながら、作業をしましょう。もちろん換気も忘れずに。しかし、エポキシレジン液は、固まると無害になります。したがって、エポキシレジンが完全に固まっていれば、アクセサリーを身につけても問題はありません。

レジンアクセサリーの特徴

レジンアクセサリーの特徴は、ガラスのような透明感に加え、滑らかな質感と手触りが表現でき、しかも割れにくく軽いことです。万が一、落としたとしても粉々に割れるようなことはありません。表面に傷がつくことはありますが、レジン専用のコーティング材を用いて、傷を目立たなくさせることもできます。

一方で、レジンは熱に弱いので、40~50℃くらいのところに置きっ放しにしていると、ぐにゃっと折れまがることもあります。夏場の車内での置きっぱなしは厳禁です。

また、経年劣化で黄色く変色してしまいます。この点が、七宝焼きとの大きな違いなのです。七宝焼きは、美しさが色褪せません。

まとめ

まとめ

七宝焼き独特の色彩とその質感は、私たちを魅了してやみません。そして、その美しさが永遠に続くことが七宝焼きの何よりの魅力でしょう。一方、レジンアクセサリーは、手軽に家で自分好みのアクセサリーを作れることが魅力です。

七宝焼きは、家で手軽にとはなかなかいきません。東京七宝の伝統を引き継ぐ「畠山七宝製作所」では、七宝焼きならではの美しいアクセサリーをたくさん取りそろえています。ご興味をお持ちの方は、ぜひ当社ホームページへアクセスしてください。きっとお気に入りの逸品が見つかるでしょう。