2023年02月01日

七宝焼きとは?作り方の工程や人気のオーダーメイドもご紹介!

七宝焼きとは?作り方の工程や人気のオーダーメイドもご紹介!

七宝焼きは、学生時代に付けていた校章や車のエンブレム等も作られているので、誰もが一度くらいは見たことのある伝統工芸品ではないでしょうか。普段身につけているアクセサリーやストラップなど、とくに頂き物が実は七宝焼きだったこともあります。

意外と身近にありつつも、七宝焼きがどのような工芸品なのかご存じない方もいらっしゃるでしょう。ここでは、七宝焼きの特徴や作り方の工程、人気のオーダーメイドについてご紹介します。

七宝焼きとは?

七宝焼きは、金属である金や銀、銅などの下地にガラス質の釉薬を800℃くらいで焼いて装飾をする伝統的な工芸品です。
はじめに、七宝焼きの歴史や特徴、魅力についてご紹介します。

七宝焼きの歴史

七宝焼きは、古代エジプト時代からはじまり、江戸時代にユーラシア大陸の交易路網であるシルクロードを通り、日本にも伝わりました。

七宝焼きには、さまざまな技法があり、江戸時代に愛知県の陶芸家が、いくつもの技法を発見し広まりました。また、その後多くの日本人作家がパリ万博に出店したのをきっかけに、世界でも注目されるようになりました。

七宝焼きの特徴

七宝焼きの特徴は、金属にクリスタルガラスを焼き付けることで、艶がある風合いになることです。アクセサリーにも多く使われていて、絵柄も自由に描くことが可能で、とても色鮮やかな色彩を出せるのも特徴の1つです。

また、陶芸と違い、焼くことで色が変化するわけではなく、化学的変化なので全て計算をして作られています。

七宝焼きの魅力

七宝焼きの魅力は、年月とともに色褪せることがなく、作ったときの色が永遠に残せます。そのため、親から子へ、また孫へと、想いとともに受け継ぐことが可能なのです。

また、窯の温度や作った人によって釉薬の厚さが微妙に変わるので、1つとして同じ色味がなくオリジナリティある工芸品であることも魅力の1つです。

七宝焼きが出来る工程は?

七宝焼きは、使用する材料や釉薬により作り方が異なります。アクセサリーやお皿、花瓶など多くの種類を作りますが、どのように作るのか代表的な工程についてご紹介します。

素地・下地を作る

まず、金や銀、銅で素地を作ります。金属の板に下書きをして切り抜き、形を綺麗に整えます。プレス加工や木槌を使用して成形をしていくのです。

そして、釉薬がしっかりと付くように、素地の油分や汚れを、酸で洗うことによりベースが完成します。

銀線立て・釉薬を差す

純銀製の帯状の線を、立てていく作業を行なうのですが、この作業がとても大切です。繊細で高度な技術を活かしながら、模様の輪郭に沿って立てていきます。

釉薬を水や糊で溶いて、銀線で囲んだ模様の内外を、色彩豊かに色付けしていきます。釉薬は、水分を多く含んでいるので、しっかりと乾燥させなければなりません。

焼成・研磨

700~800℃くらいに熱した窯に入れ、焼成します。数分すると、釉薬が溶けて透明感のあるガラスになります。大きさによって焼成を何度か繰り返しますが、焼成回数が増えると釉薬の層が厚くなってしまうので、立て焼きや伏せ焼をすることでバランスを保つのです。

焼成のあとは、研磨し表面に艶を出します。はじめは粗目のペーパーを使用し、徐々に細かいペーパーで研磨することで、表面が艶やかで滑らかになります。

七宝焼きの人気オーダーメイドをご紹介

七宝焼きは近頃、若い世代の方にも人気の工芸品になっています。中でもオーダーメイドでアクセサリーを作る方も増えてきているのです。
七宝焼きは、アクセサリーや表札、ピンバッジなど、身近にあるさまざまなものに使われます。人気のオーダーメイドをご紹介します。

アクセサリー

ピアスやネックレス、ボタンリングなど、とくに女性が身に付けるアクセサリーが人気です。また、結婚指輪もオーダーメイドで作れるので、ブランド品ではなく、伝統工芸品がお好きな方におすすめです。

ネックレスは、お子様への成人祝いや、お母様、お祖母様への還暦や古希のお祝いにプレゼントするのも喜ばれます。

表札

表札は近頃、個人情報保護の観点から付けない方もいらっしゃいますが、表札を付ける方の中では、七宝焼きで作られた表札は人気です。大切な名前が金や銀、銅などを原料に、七宝焼きのキラキラとしたガラスが輝きを放つので、ひときわ文字が上品に際立ちます。

ピンバッジ

ピンバッジは、校章や社章、また販促用のバッジとしても人気です。七宝焼きのガラスの特徴を活かして、表面を半透明や透明にすることもあります。

バッジの中でも一番劣化しない製法なので、七宝焼きで作ったバッジは、最高峰とも言われています。クオリティや伝統を大切にするバッジに、七宝焼きは向いていると言えるでしょう。

まとめ

まとめ

七宝焼きの歴史や特徴、また作り方の工程や人気のオーダーメイドについてご紹介しました。江戸時代から続く七宝焼きは、日本だけでなく世界でも認知度の高い工芸品です。また、近頃は若い世代の方々にも認知され始め、とくにオーダーメイドで作るアクセサリーは人気があります。

「畠山七宝製作所」は、東京都にあるアクセサリーやネクタイピン、カフスボタンや携帯ストラップなど、七宝焼きの製造や販売などを行なっている伝統工芸品の製作所です。七宝作品コンクールでも受賞歴があり、さまざまなイベントに出展しています。とくにオーダーメイドご希望の方は、ぜひご相談ください。